今日のプロンプト
次の文章は難しすぎるので、日本語の初中級の学生にもわかるように書き直してください。 近年、太陽光発電の導入量は世界中で急速に増加しており、再生可能エネルギーの主力電源の一つとなっています。技術革新による発電効率の向上やコスト削減が進み、競争力のある電源として位置づけられています。 日本においても、太陽光発電は再生可能エネルギーの重要な柱として位置づけられています。固定価格買取制度(FIT)などの政策支援により、導入量は大きく増加しました。しかし、近年ではFIT制度の見直しや、系統連系の制約など、新たな課題も生じています。
* 上の文章は「太陽光発電の現状」というテーマでAI(Gemini 2.0 flash)に作成させた文章の一部です。文章の作成法についてはこのブログの「第5回 読解のための文章を作ろう」を見てください。
AIの回答
(2025年3月8日にGemini 2.0 flashにより生成)
- 最近、世界中で太陽光発電を使う量がとても増えています。
- 太陽光発電は、自然の力で電気を作る「再生可能エネルギー」の中で、一番大切なものの一つになっています。
- 技術がどんどん良くなって、発電する効率も上がり、コストも安くなったので、他の電気を作る方法と比べても、太陽光発電はとても良い方法と考えられるようになりました。
- 日本でも、太陽光発電は「再生可能エネルギー」のとても大切なものと考えられています。
- 「固定価格買取制度(FIT)」という、太陽光発電で作った電気を国が買い取る制度など、国のサポートがあったので、太陽光発電を使う量がとても増えました。
- でも、最近は「固定価格買取制度(FIT)」が変わったり、電気を送る線(系統連系)の問題が出てきたりして、新しい問題も起きています。
AIができること
読解の授業で使う文章を探しているときに、内容はとてもいいのだけれど、語彙や文法のレベルが高すぎて、このままでは授業で使えないなあと思ったことはありませんか。
初中級のクラスの読解の教材を探しているとき、「文章のレベルが学生のレベルに合わないので、使えるものがなかなか見つからないのよ」とか、新聞の記事や新書の一部を題材にしたいのだけれど、「漢語が多すぎて、言葉の説明だけで授業が終わってしまいそうだなあ」など、学生のレベルにあった文章を見つけるのは、簡単なことではありません。
もし、あなたが本当に熱心で、まじめな先生だったら、学生に読ませたいと思う文章を自分でリライトして、学生のレベルにあった文章に書き直したりもするでしょうが、ただでさえも、日本語教師というのは忙しい仕事ですから、これは負担が大きいと思います。
ですから、このような時にこそ、AIを使いましょう。AIを使えば、元の文章を学生のレベルにあった簡単な文章に一瞬で変えることができます。
元の文章と、AIが作った文章を比べて見ましょう。
まず、「近年」は「最近」、「導入量」は「使う量」といったように、難しい単語はやさしい単語に変えてくれています。また、「日本においても」は「日本でも」、「政策支援により」は「国のサポートがあったので」というように、表現が初級後半の学生でもわかるような表現に変わっています。さらに、「再生可能エネルギー」や「固定価格買取制度(FIT)」といった特殊な用語には、下線部のように、元の文章には存在しなかった説明を付け加えてくれています。読み手のことを考えて、AIが元の文章にはない説明を付け加えてくれているということで、私などは「AIって親切だなあ」とつい感心してしまいました。
このように、AIを使えば、文章を学生のレベルに合わせて、書き直すことができます。読解の授業に役に立つのはもちろんですが、今日のプロンプトで、学生が読まなければならない、公的な通知や仕事のマニュアルなどを「やさしい日本語」に変えることもできます。AIによるリライトは、様々な場面で役に立つのではないでしょうか。
人間にできること
上の文章を見ていただくとわかる通り、なぜか文章が箇条書きのようなスタイルで書かれています。読解の教材として文章を使う場合は、一文一文を繋げて、段落にしたほうがよいでしょう。
次に、必ず元の文章と生成され文章の内容が同じかどうか確認しましょう。AIが文章を書き換えるときに、少し内容が変わってしまう場合もあります。今回の場合は、ほとんどそのようことはないのですが、唯一「主力電源の一つ」という言葉が「一番大切なものの一つ」という言葉に変わっています。このままでもいいかもしれませんが、気になるようでしたら、元の意味に近づくように、「一番よく使われるものの一つ」ぐらいに修正してもいいかもしれません。
また、「効率」や「買い取る」など、初中級の学生には少し難しい言葉も使われています。もう少しやさしい言葉に修正するか、難しい単語に翻訳をつけた語彙リストを作って、学生に渡してもよいでしょう。
ここに注意!
今回は「日本語の初中級の学生にみわかるように」という言葉をプロンプトに入れましたが、この部分を「やさしい日本語に」とか「日本語の初級の学生にもわかるように」などに変えても、文章の書き直すことができます。ただし、日本語のレベルの判定はそれほど正確ではありません。「日本語の初級の学生にもわかるように」とプロンプトに書いても、生成された文章の中に「制度」や「支援」といった言葉が残る場合もあります。文章の中に学生のレベルに合わない言葉がある場合はやはり修正する必要があるでしょう。
ちなみに、AIは、アメリカの大手IT企業が開発していることが多く、大量の英語のテキストをデータとして学習しているため、国際的な語学力の指標であるCFERの基準についても多くの知識を持っています。ですので、「日本語の初中級の学生にもわかるように」という言葉の代わりに、「CFERのA2レベルの文章に」という言葉を入れても、AIはきちんと理解して、やさしい日本語の文章を書いてくれます。
実は、英語の文章の場合はこのCFERのレベル区分を入れると、かなり正確にレベル別の文章の作成ができます。インターネット上に公開されたCFERに関する記述、CFERのレベル別の文章などをAIが大量に学習しているため、このようなことが可能になっています。
日本語の文章の場合は、まだ、それほど正確にレベル別の文章を作成できるわけではないので、やはり、人間の確認、修正が必要です。
(CFERについて、あまりご存じない形は、AIに質問してみましょう。レベル分けの指標についてもすぐに教えてくれると思います。)
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